上あごの歯並びのデコボコを修整する保険治療
上あごの歯並びのデコボコを修整する
入れ歯が合わないという事で来院された方の写真です。
これだけではどうして入れ歯が合わないのかわかりません。
そこで フェースボー および 咬合器という機器を用いて入れ歯や歯並びを分析します。
結果
歯並びを横から見た時、カンペル平面と呼ばれる平面に近似した所に歯が並んでいると、
入れ歯は安定し、自分の歯ならば力が歯の植立方向にうまく力がかかると言われています。
この金属台の平面がカンペル平面とほぼ平行です。
この症例の場合、後ろへ歯ならびが傾いていることがわかりました。
かみこむ力はこの写真における垂直方向にかかります。
そのため、このかみ合わせでかみこむと、上の前歯にばかり力がかかってしまい、
痛みだけでなく、入れ歯が後ろから外れてきてしまうことが考えられました。
また、前後の傾きのほかに、左右差もありました。
おそらく咬むたびに向かって左に顎が捻り込まれるであろうことが考えられました。
これを修正していきます。
歯並び修正
歯並びの平面が金属台と平行になってきたのがお分かり頂けるでしょうか?
術前と術後の写真
術前
術後
このように歯並びの前後差・左右差を少なくし、カンペル平面に近似した平面を作ることで、
保険でも安定する入れ歯つくりを目指しています。
道路と車を想像してください。
どんなに高級で性能の良い車に乗っても、道路が舗装されていなければ車はガタガタと揺れてしまいます。
安い中古の軽自動車でも、道路が舗装されていれば滑らかに車は走ります。
上あごの歯並びがデコボコならば、下の入れ歯はガタガタと揺れてしまいます。逆も同じです。
入れ歯が合わない方は、まず、歯並びのデコボコを修正してください。
このことは自費の入れ歯でも同様です。
同じ自費治療でも全体の歯並びを修正すると、さらに使い勝手が良くなります。
その他の例
治療前
治療後
左から術前(大きく後ろに傾く)、修正、術後(平面に近づく)